「室生寺散策」
今年度のガイドクラブ散策は10月5日(土)に奈良県宇陀市室生の大野寺と室生寺を訪ねます。
◆参加費:会員1200円 一般1700円 (要予約)
◆申込先:Nasai206@gmail.com 浅井直子
◆講師:竹本寿史 (会員、室生寺ボランティアガイド)
◆講師からのメッセージ:女人高野の愛称で親しまれている室生寺。今は、真言宗のお寺であるが、歴史を紐解けば、法相宗興福寺の別院として創建されている。都より遠く離れた山間の地に、天平文化の粋を集めた国宝の五重塔や金堂が建てられたのは何故か? その金堂の内部には、国宝重文の仏達が、ところ狭しと配置されている。その並び方は、仏教の常識では考えにくいもので、謎に満ちている。何故なのか? 室生寺が辿ってきた歴史を語りながら、室生寺をご案内したいと思っています。
◆行程
12:30 近鉄室生口大野駅集合、大野寺まで散策、宇陀川岸から弥勒磨崖仏見物
13:01 大野寺前のバス停からバスに乗車
13:15 室生寺着
13:25~14:35 室生寺門前の「橋本屋」にてNHKドキュメント番組「室生寺」視聴、講師による解説、見どころ案内
14:35~15:45 室生寺境内散策
15:45~16:15 橋本屋にて喫茶休憩、参加者懇談、解散
16:20 室生口大野駅行きバス発
16:30~18:00 橋本屋にて有志による懇親会(参加費3000円)
18:00 橋本屋のバスにて室生口大野駅へ
◆行先紹介
【大野寺】 白鳳9年(681)役小角によって開かれ、天長元年(824)弘法大師が室生寺を開いた時、西の大門として寺堂を建立したとされる。鎌倉初期1207年興福寺の荘園だった時、宇陀川対岸に弥勒磨崖仏の造営が始まり、2年後後鳥羽上皇が列席して開眼供養が行われた。高さ100尺(33メートル)に近い弥勒巌に、窪みを切り込んで弥勒仏の立像が線刻されている。仏身の高さは蓮座ともで38尺(11.5メートル)、日本石仏史上重要例。
【室生寺】 奈良時代末期の宝亀年間(770-781)、東宮(後の桓武天皇)の病気平癒を願った興福寺の名僧賢憬(714-793)による創建。天武天皇の発願により役小角(役行者)が創建し、弘法大師が再興したとも伝えられる。室生の地は奇岩や洞穴が多く、洞穴は竜神の住み家として信仰を集め、祈雨や止雨の霊地とみなされていた。弘法大師が一夜にして建立したと伝承される国宝の五重塔は屋外ものでは国内最小。女性の参詣を認めたため女人高野と呼ばれるようになったのは、江戸時代以降。
【橋本屋】 日本を代表する写真家のひとり、土門挙が室生寺撮影のために常宿としていた料理旅館。玄関や廊下には土門氏の若き日の写真や「女人高野 挙」と記された最後の滞在時のサイン等が飾られている。