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『ルージュの手紙』 Sage femme

第50回 奈良日仏協会シネクラブ例会の案内 
50ème séance du ciné-club de l’Association Franco-Japonaise de Nara

◇日時 2019年2月24 日(日) 13:30~17:00 le dimanche 24 février
◇会場 奈良市西部公民館5階第4講座室
 Nara Seibu Kominkan, 5-kai (4ème étage) salle 4 (près de la gare Kintetsu Gakuenmae)
◇プログラム 『ルージュの手紙』(Sage femme, 2017年, 117分)
◇監督 マルタン・プロヴォ Martin Provost
◇参加費  奈良日仏協会会員・学生:無料、一般:300円
gratuit pour membres et étudiants, 300 yens pour non-membre
◇飲み会  例会終了後「味楽座」にて
Réunion amicale au restaurant Miraku-za
◇例会・飲み会とも予約不要
◇問い合わせ 浅井直子 Nasai206@gmail.com

≪スタッフ≫ Fiche technique
監 督  マルタン・プロボ
脚 色  マルタン・プロボ
撮 影  イブ・カペ
美 術  ティエリー・フランソワ
衣 裳  バテシバ・ドレフュス
音 楽  グレゴワール・エッツェル
編 集  アルベルティーヌ・ラステラ
製 作  オリビエ・デルボス
製作総指揮  クリスティーヌ・ドゥ・ジェケル

≪キャスト≫ Distribution
クレール    カトリーヌ・フロ
ベアトリス   カトリーヌ・ドヌーブ
ポール     オリビエ・グルメ
シモン     カンタン・ドルメール
ロランド    ミレーヌ・ドモンジョ
病棟主任    オドレイ・ダナ
セシール    ポーリーヌ・エチエンヌ

≪映画紹介≫
 主人公クレール(カトリーヌ・フロ)の職業は「助産婦」(Sage femme)、それがこの映画の原題です。映画はクレールが働く病院での出産シーンから始まり、この世に生を受けたばかりの新生児や周囲の人々の安堵と幸福感にみちた表情、決して楽ではない仕事に達成感と疲れをおぼえつつ、一日を無事に終えて夜遅くひとり自転車で帰宅するクレールの姿が、たんたんと映しだされていきます。ひとり息子のシモン(カンタン・ドルメール)は独立して今は一人で暮らすクレール。休日にはセーヌ川沿いの小さな菜園で野菜作りにいそしみ、隣の菜園で彼女と同じように趣味で農業をしているトラック運転手のポール(オリビエ・グルメ)とも気軽に言葉を交わします。
 平凡ながら充実した日常を送るクレールの目の前に、ある日突然、消息不明だった義母ベアトリス(カトリーヌ・ドヌーヴ)が姿を現わします。ベアトリスはクレールとは対照的に、お酒とギャンブルが好きで自由を謳歌する生き方をしてきた女性。物語が進展するにつれて、対照的な二人の女性の性格や生き方が少しずつ浮き彫りになり、観客としては二人のいずれにも共感又は反感を覚える面があることに気づくかもしれません。
 カトリーヌ・フロとカトリーヌ・ドヌーヴ、二人とも数多くの映画に主演してきたフランスを代表するヴェテラン女優。二人の共演がなんといってもこの映画のみどころです。二人とももう若くはないけれど、自らの人生を歩んできた女優そして人間としての存在感が、登場人物のクレールとベアトリスにいっそうの生命力と輝きを与え、この映画を味わい深くしているように思います。後半部になって二人の女性と関わってくるトラック運転手のポールを演じるオリヴィエ・グルメ(ダルデンヌ兄弟監督『息子のまなざし』(2002) でカンヌ映画祭男優賞受賞)もまた、二人の女優にまけない独特の持ち味を発揮して、観客を楽しませてくれます。
 新たに迎える一日が、たとえ不確かな未来の始まりかもしれなくても、愛する人と別れることになるかもしれなくても、自分らしく生きていこうとする、登場人物たちの姿に思わず乾杯したくなるような作品です。 (浅井直子)

『山猫』 Le Guépard

第49回 奈良日仏協会シネクラブ例会の案内
49ème séance du ciné-club de l’Association Franco-Japonaise de Nara

◇日時 2018年11月25 日(日) 13:00~17:00 le dimanche 25 novembre
◇会場 奈良市西部公民館4階第2会議室 Nara Seibu Kominkan, 4-kai (3ème étage) salle 2 (près de la gare Kintetsu Gakuenmae)
◇プログラム 『山猫』(Le Guépard, 1963年, 186分)
◇参加費  奈良日仏協会会員・学生:無料、一般:300円
gratuit pour membres et étudiants, 300 yens pour non-membre
◇飲み会  例会終了後「味楽座」にて Réunion amicale au restaurant Miraku-za
◇例会・飲み会とも予約不要
◇問い合わせ 浅井直子 Nasai206@gmail.com

(スタッフ)
監 督 ルキーノ・ヴィスコンティ Luchino Visconti
原 作 ジュゼッペ・トマージ・ディ・ランペドゥーサ Giuseppe Tomasi di Lampedusa
脚 色 スーゾ・チェッキ・ダミーコ Suso Cecchi D’Amico
    エンリコ・メディオーリ Enrico Medioli
   パスクァーレ・フェスタ・カンパニーレ Pasquale Festa Campanile
   マッシモ・フランチョーザ Massimo Franciosa
   ルキーノ・ヴィスコンティ Luchino Visconti
撮影・完全復元版監修
ジュゼッペ・ロトゥンノ Giuseppe Rotunno
美 術 マリオ・ガルブリア Mario Garbuglia
装 飾 ジョルジョ・ペス Giorgio Pes
    ラウドミア・エルコラーニ Laudomia Hercolani
衣 裳 ピエロ・トージ Piero Tosi
音 楽 ニーノ・ロータ Nino Rota
使用曲 ジュゼッペ・ヴェルディ「華麗なるワルツ」
指 揮 フランコ・フェルラーラ Franco Ferrara
演 奏 サンタ・チェチリア交響楽団 Symphony Orchestra of Santa Cecilia
編 集 マリオ・セランドレイ Mario Serandrei
製 作 ゴッフレード・ロンバルド Goffredo Lombardo

(キャスト)
ドン・ファブリツィオ サリーナ公爵…バート・ランカスター Burt Lancaster
公爵の甥 タンクレディ…アラン・ドロン Alain Delon
アンジェリカ・セダーラ…クラウディア・カルディナーレ Claudia Cardinale
ドン・カロージェロ・セダーラ…パオロ・ストッパ Paolo Stoppa
公爵夫人 マリア・ステッラ…リーナ・モレッリ Rina Morelli
ピローネ神父…ロモーロ・ヴァッリ Romolo Valli
ドン・チッチョ・トゥメオ…セルジュ・レジアニ Serge Reggiani
パラヴィチーニ大佐…イーヴォ・ガッラーニ Ivo Garrani
シュヴァレ…レスリー・フレンチ Leslie French
カヴリアーギ伯爵…マリオ・ジロッティ(テレンス・ヒル) Mario Girotti
フランチェスコ・パオロ(公爵の長男)…ピエール・クレマンティ Pierre Clementi
コンチェッタ(公爵の長女)…ルチッラ・モルラッキ Lucilla Morlacchi
ガリバルディ軍の将軍…ジュリアーノ・ジェンマ Giuliano Gemma
カロリーナ(公爵の次女)…イーダ・ガッリIda Galli
カテリーナ(公爵の三女)…オッタヴィア・ピッコロ Ottavia Piccolo
パオロ(公爵の次男)…カルロ・ヴァレンツァーノ Carlo Valenzano

『パリの灯は遠く』、『仁義』、『サムライ』に引き続くアラン・ドロン特集しめくくりの第四弾。今回は、時代をさかのぼり1860年国家統一を叫ぶガリバルディ将軍率いる赤シャツ隊が上陸するシチリア島が舞台です。落日を前にした名門貴族の当主の悠揚迫らざる決断と新時代へ飛び込む若者たち。自然、土地、街、交通、屋敷、人々、衣装、光、音・・・。その時代その場所へタイムスリップしたような臨場感、登場人物の語る言葉のひとつひとつが重みをもって伝わる精緻な大作です。バート・ランカスター、クラウディア・カルディナーレ出演。第16回カンヌ国際映画祭で最高賞に輝いた巨匠の代表作。

(舞台と時代背景)
 イタリア南部のシチリア島。当時はナポリを含む南イタリアと共に《両シチリア王国》に属していた。舞台となるのは、サリーナ公爵家のある島の北岸の都パレルモと、その広大な領地があり夏にそこの別荘で過ごすパレルモの南方、内陸のドンナフガータ村のモデルとなったサンタ・マルゲリータ・ベーリチェ。
 1860年のイタリア統一戦争の時代。イタリアは、サルディーニャ王国と、ローマを中心とする教皇領の他は、他国の影響下にある5つの王国・公国を合わせた集合体にすぎなかった。独立国家であるサルディーニャ王国の主導のもとで独立・統一の運動と戦いが進められ、同年11月に両シチリア王国が滅ぼされ、1861年3月に統一国民国家としての新生イタリアが出発することになる。
 シチリアの歴史は2500年に亘る異民族支配の歴史で、1302年以降はスペインの統治が5世紀半に亘って続き、前世紀からはスペイン・ブルボン王朝の支配下にあった。1860年5月、統一を目指すガリバルディ将軍は義勇軍「千人隊(赤シャツ隊)」を率いてシチリアに上陸する。赤シャツ隊のスローガンは祖国統一と腐敗した貴族支配からの解放であったから、広大な領地と財産を所有する貴族は、大変革かあるいは没落かの局面に立った。こうした時代背景において、原作小説は名門貴族サリーナ家を設定し、歴史の荒海におけるその当主の内面と運命をどのように受け入れるか、また若い世代はいかに進路を見出すかを描く。
 その先の歴史であるが、統一後もローマを中心とする教皇領はフランス軍に守られる体制のままであったことなど、ガリバルディは新しいイタリア王国のあり方に不満をもち、1862年、義勇兵を組織して反乱を起こす。ローマへの侵攻を企て、今度は新王国政府と対立する事態を招く。最終的にローマのイタリア王国併合は1870年10月である。また農民は新政府になっても大土地所有制は廃止されず農地を得られないなどの現実に不満を持つ一方、旧貴族は現状維持された形で支配層として君臨し続ける。大土地所有制が廃止されたのは第二次世界大戦後のことである。
 なおマフィアは、18世紀後半、シチリア西部の農村地帯に発生した武装集団で、山賊の跋扈する無法地帯の治安を維持するとともに農地管理人とともに土地を暴力で支配し勢力を拡大して行ったもので、映画ではそうした背景を窺うことが出来る。

(見どころ)
 《山猫》というのは、シチリアの名門貴族サリーナ公爵家の紋章です。祖国統一と腐敗した貴族支配からの解放を叫ぶガリバルディの赤シャツ隊が上陸し、戦闘が繰り広げられる事態に直面した山猫の当主サリーナ公爵ドン・ファブリツィオ(バート・ランカスター)は、どのような態度を示すでしょうか?
 公爵には長男フランチェスコ、次男パオロ、長女コンチェッタ、次女カロリーナ、三女カテリーナがあり、われらがアラン・ドロンは、公爵の甥タンクレディ役で登場します。ポスターで黒い帯で片目を隠しているのはなぜ? 『仁義』、『サムライ』で見てきた犯罪の血が流れているあのニヒルな表情は今回見られるでしょうか? 公爵は、彼ら若者たちをどのように見ていて、公爵家の将来、自身の生と合わせてどのような判断をするでしょうか?
 さて、クラウディオ・カルディナーレ演じるアンジェリカが登場します。圧倒されます。村長で土地独特の勢力図において貴族を超える大財力をもったドン・カロッジェロの娘なのです。名門貴族の山猫サリーナ公爵は、農村マフィアの山犬ドン・カロッジェロに対してなにを言い出すでしょうか。公爵と公爵家付のピローネ神父や、オルガン奏者のドン・チッチョとのやり取りも実に興味深いです。きれいごとなんかでない、人間の重みがここにも生き生きと浮かび上がります。そして大舞踏会がポンテレオーネ家の大きな大きな屋敷で催されます。滅び行くものと、新しく輝き出すものとの円舞が、目の前で見るようなリアリティをもって展開されるのです。(大内隆一)

興福寺ギメ美術館出陳記念慶讃コンサート

日仏修好通商条約締結160周年を記念して、フランスにおいて「ジャポニスム2018」が開催されていますが、来年1月から、パリのギメ東洋美術館に興福寺の至宝、「木造地蔵菩薩立像」(重要文化財)、「木造金剛力士立像(阿形・吽形)」(国宝)が出陳されるのを記念して、興福寺と奈良日仏協会の共催のかたちでコンサートを開催します。

内容は今年の総会の懇親会でもすばらしい演奏をご披露いただきました坂本利文さんファミリーによるフランスの古楽演奏で、日仏伝統文化の出会いが実現することでしょう。興福寺の国宝館も併せて鑑賞いただけます。日仏協会会員枠には限りがありますので、お早めにお申し込みください。

✤開催日:2018年10月28日(日)17:00~開場、17:30~開会、終演予定19:15。(17:00迄に国宝館拝観)
✤開催場所:興福寺 本坊北客殿(60畳、座布団席、90名まで)
✤チケット(国宝館団体拝観料600円を含む):奈良日仏協会会員2500円、一般参加者3500円
✤お申込み: sachiko_kita@kcn.jp tel:090-5153-2630(喜多)      
お申込み後、興福寺より振込用紙が郵送されますので、それに従ってお支払いください。(会員枠は15名で先着順の受付。15名を超えた場合は一般の申込みとなり、直接興福寺へ申込んで頂くことになります。興福寺へは電話で申込んでください。tel:0742-22-7755)。                    
✤演奏者からのメッセージ:
今年10月、興福寺の中金堂が300年振りに再建され甦えるのに因んで、300年前にフランスのヴェルサイユ宮殿で響いたであろう音楽を、古都奈良の興福寺本坊に於いて演奏致します。当日は、いずれもルイ14 世の宮廷音楽家として活躍していた、フルート奏者のオットテール(1674~1763)、テオルブ奏者のドゥ・ヴィゼー(1650?~1725?)、管楽器奏者のフィリドール(1681~1728)、そしてフランス映画にも成ったヴィオール奏者のマレ(1656~1728)等の器楽作品を取り上げます。演奏を担当するSAKAMOTO古楽アンサンブルは1993年にファミリー3 人で結成された合奏団です。ファミリーならではの、息の合った演奏をお聴き頂きたいと思います。

✤演奏者プロフィール
坂本洋子(リコーダー)
大阪音楽大学作曲学科楽理(現音楽学)専攻卒業。リコーダーを藤田隆、神谷徹の各氏に師事。第1回日本リコーダー・コンクール・アンサンブル部門で最優秀賞受賞。その後『ダンスリー・ルネサンス合奏団』に入団し、管楽器奏者として日仏両国で演奏活動を行う。またベルギーのアントワープ王立音楽院に留学し、リコーダーをB・デーレンベルク氏に師事。現在 コンサート活動のほか、リコーダー教室を主宰している。SAKAMOTO古楽コンソート及びオルティス・コンソートメンバー。

坂本利文(ヴィオラ・ダ・ガンバ) 
東京尚美音楽院卒業。その後『ダンスリー・ルネサンス合奏団』に入団し日仏両国で演奏活動を行う。また、ベルギーのブリュッセル王立音楽院に留学しガンバをW・クイケン氏に師事。1986年から89年までスウェーデン国立古楽合奏団に所属し、北欧を中心に演奏活動を行う。1990年に、ガンバアンサンブルを中心とした『オルティス・コンソート』を創設、28回の定期演奏会を含む演奏活動を継続中。1983年から大阪音楽大学及び相愛大学音楽学部で非常勤講師を、また2006年から同志社女子大学で嘱託講師を務め、ヴィオラ・ダ・ガンバ及び古楽合奏の指導を行う。現在オルティス・コンソート主宰。

坂本龍右(テオルブ)
東京大学文学部(美術芸術学専攻)卒業後、スイスのバーゼル・スコラ・カントルムにて
リュート属の楽器をホプキンソン・スミス氏に師事。2011年に優秀賞付きで修士課程を修了。2013年にイタリアのラクィラで行われた国際古楽コンクールにて第1位、及び聴衆賞を受賞。現在スイスを拠点に日欧で演奏活動を行い、数多くの古楽祭にソリスト及びアンサンブルとして出演する。録音も自身のソロCD2枚の他、多数のアンサンブルに参加している。

第1回美術クラブ鑑賞会「プーシキン美術館展―旅するフランス風景画」

3月の美術クラブ発足記念「ゴッホ展」鑑賞会(京都国立近代美術館)に引き続き、いよいよ第1回美術クラブ鑑賞会が始動します。今回は、プーシキン美術館所蔵になるフランス風景画、ロラン、ブーシェ、コロー、ルノワール、セザンヌ、ゴーガン、モネ、ルソーらの作品を鑑賞します。

✤日時:9月16日(日) 13:30~17:00  
✤会場:国立国際美術館(大阪・中之島)
✤集合時間・場所:13:30に、美術館地下1階エスカレーター後ろの休憩スペースに集合。
✤会費:なし。入場券は各自購入のこと。   
✤事前講習「鑑賞のツボ」終了後、各自自由に鑑賞。
✤カフェタイム:15:00~美術館内カフェか、近隣のカフェにて。感想・意見交換会となります。各自精算のこと
✤定員:最少催行人数5名より。 
✤問合せと申込先: sugitani@kcn.jp  tel:090-6322-0672(杉谷)

南城さんからのメッセージ
ロシアのプーシキン美術館の珠玉のコレクションから、フランス風景画65点を展観します。注目は印象派誕生の兆しがうかがえる名作、モネの「草上の昼食」。まず準備会で「鑑賞のツボ」を押さえ、そして「鑑賞会」へ。風景画誕生の軌跡やジャポニスムを振り返り、フランス美術を堪能しましょう。「カフェタイム」では、会員たちの専門分野の垣根を越えた感想会を楽しみましょう!

鑑賞のツボ(一口メモ):美術ファンに人気の高い風景画ですが、実はフランス美術において、風景画のジャンルが登場するのは近代に入ってから。それまでは、美術アカデミーで推奨された神話や歴史画の背景として、主役を引き立てる、いわゆる脇役に過ぎないものでした。「手段」から「主題」へ。この「風景画の誕生」をまず鑑賞のツボに置きましょう。

第141回 フランス・アラカルト「登大路ホテル奈良『ル・ボア』のランチとフランス料理の達人の話を楽しむ会」

元大阪ロイヤルホテル総料理長の米津春日さんと教え子の登大路ホテル奈良総料理長仙石耕一さんの二人の料理の達人のお話を聞き、フランス料理についての造詣を深めながら、ランチを楽しんでいただきます。

✤日時:9月13日(木) 12:30~15:00
✤会場:登大路ホテル奈良「ル・ボア」(近鉄奈良駅より東へ徒歩3分)
✤会費:5000円(飲み物は各自別負担となります)    
✤定員:12名(要予約) 8月20日までの申し込み、満席になり次第締め切り。
✤問合せと申込先: Nasai206@gmail.com (浅井)

米津春日さんからのメッセージ
奈良日仏協会主催の食事会に、出席できることは誠に嬉しく、楽しみにしております。美味しいものを頂くとき、自然と顔はほころび、心は豊かになります。先日、仙石シェフに会いましたら、あれこれメニューを考えている様でした。皆様に楽しんで頂けるよう願って居ります。Bon Appétit !

米津春日(よねづ はるび)さん略歴
リーガロイヤルホテル料理特別顧問。奈良日仏協会会員。1930年9月横浜の馬車道、風月堂の嫡男として生まれる。45年銀座資生堂にいた柴田十太郎師について西洋料理をはじめる。46年銀座風月堂に入社し、和菓子の仕事を手伝う。58年新大阪ホテルに入社。大阪グランドホテルの常原久弥師のもとで仕事を始める。65年常原師とともにロイヤルホテルへ。83年取締役に就任。90年より総料理長委嘱。96年専務取締役。98年料理特別顧問就任。81年フランス製菓連合会より金賞受賞。86年フランス・ランス市商工会議所より功労賞受賞。96年労働大臣表彰「現代の名工」を受賞。97年全日本司厨士協会より卓越最高技術顧問金賞を受賞。98年黄綬褒章受章。所属協会、日本エスコフィエ協会副会長、全日本司厨士協会関西地方本部理事、フランス料理アカデミー協会会員、ラシェーヌデロティスール協会理事。

仙石耕一さんからのメッセージ
 この度は、奈良日仏協会様主催の昼食会のお料理を担当させていただける事となり、うれしく思います。登大路ホテル奈良の総料理長として2年目となります。これからも皆さまに喜んでいただける料理を作りたく、精進を続けてまいります。小さなホテルレストランです。皆さま、どうぞお気軽にお越しください。

登大路ホテル奈良 総料理長 仙石耕一さん略歴
1988年ロイヤルホテル(米津春日総料理長)に入社、レストランシャンボール勤務。2000年フランス三ツ星レストラン、ジョルジュブランで半年間、スイスのホテル、ボーリバージュで半年間の料理研修。04年大阪大学内ミネルバ、阪大病院内スカイレストランの統括シェフ。11年 長野県大町市くろよんロイヤルホテルの総料理長、その後、リーガロイヤルホテルレストラン「シャンボール」のスーシェフを経て現在に至る。

『リード・マイ・リップス』Sur mes lèvres

第48回 奈良日仏協会シネクラブ例会の案内
48ème séance du ciné-club de l’Association Franco-Japonaise de Nara

聴覚障害を持つ女と監獄から出たばかりの男が形作る奇妙な男女の愛の姿。エマニュエル・ドゥヴォスとヴァンサン・カッセルという二人の名優が演じる新しいフィルム・ノワール。
当日は、ピエール・シルヴェストリさんがパリから来日して解説します。乞うご期待!

◇日時 2018年9月9 日(日) 13:00~17:00 le dimanche 9 septembre
◇会場 奈良市西部公民館4階第2会議室 Nara Seibu Kominkan,
 4-kai (3ème étage) salle 2 (près de la gare Kintetsu Gakuenmae)
◇プログラム 『リード・マイ・リップス』(Sur mes lèvres、2001年、119分)
◇参加費 奈良日仏協会会員・学生:無料、一般:300円 
 gratuit pour membres et étudiants, 300 yens pour non-membre
◇飲み会 例会終了後「味楽座」にて Réunion amicale au restaurant Miraku-za
◇問い合わせ 浅井直子 Nasai206@gmail.com

(スタッフ)
監督 ジャック・オディアール Jacques Audiard
脚本 トニーノ・ブナキスタ Tonino Benacquista
   ジャック・オディアール Jacques Audiard
撮影 マチュー・ヴァドゥピエ Mathieu Vadepied
音楽 アレクサンドル・デプラ Alecandre Desplat
編集 ジュリエット・ウェルフラン Juliette Welfling

(キャスト)
ポール   ヴァンサン・カッセル Vincent Cassel
カルラ   エマニュエル・ドゥヴォス Emmanuelle Devos
マルシャン オリヴィエ・グルメ Olivier Gourmet
マッソン  オリヴィエ・ペリエ Olivier Perrier

Coincée, ordinaire à tout point de vue, Carla Behm manque terriblement de charme. Malgré sa surdité, elle est employée depuis quelques années à la Sedim, une société immobilière. Là, elle effectue toutes sortes de tâches ingrates, qui plus est sous les brimades de ses collègues. Une baisse de forme lui donne le droit d’engager un stagiaire comme assistant. C’est ainsi que Paul Angeli, un ex-détenu marqué par les années de prison, entre dans sa petite existence. Sans réelles capacités, Paul a pour lui son étrange beauté. Surtout, il regarde Carla comme un homme regarde une femme. Un amour platonique mais profond naît entre les deux exclus…

Emmanuelle Devos dans l’enfer de la vie de bureau. On ne voit qu’elle, d’abord, en martyre de la photocopieuse, cachant ses deux prothèses auditives. Vu le talent monstre de l’actrice (récompensée d’un césar pour le rôle), cela pourrait faire un film : la secrétaire demi-sourde, bonne à tout faire dans un cabinet de promotion immobilière… Puis elle commande un stagiaire à l’ANPE, comme si elle commandait un fiancé au Père Noël. C’est Vincent Cassel, cheveux graisseux, accent populaire à tailler au couteau. Cela aussi pourrait faire un film : l’employée frustrée et le stagiaire fruste.

Or, le film, c’est encore autre chose : un polar, une histoire de magouilles, de marigot et de magot. Le scénario se révèle plutôt complexe mais le cinéaste veille à ne jamais couper les ponts avec son atout principal, ce drôle de portrait d’une fille trouble et en pleine mutation : on la découvre peu à peu capable de la même cruauté, tenaillée par le même instinct de domination que ceux qui la brimaient. En ce sens, Sur mes lèvres est un film noir original.
(Pierre Silvestri)

目だたず、これといった取り柄もないカルラ・ベームは、魅力的とはとうていいいがたい女性。耳は聴こえないが、数年前から不動産会社セディムに勤めている。会社では、つまらない仕事をし、その上同僚からはいじめを受けている。体調を崩したため、助手として研修生を雇うことになる。刑務所から出たばかりのポール・アンジェリが、彼女のとるに足りない人生にかかわってくるのは、こうしたわけである。実務的な能力はなくとも、ポールには何かしら魅力があった。ポールはカルラを一人の女として見つめる。プラトニックだが深い恋愛感情が、二人の社会のはみ出し者の間に芽生えていく。

エマニュエル・ドゥヴォス(カルラ役)は、オフィスの生き地獄にいる。はじめは、彼女は両耳に補聴器をかくしつけた犠牲的なコピー係りとしか見えない。この女優の途方もない才能が(この役でセザール賞を受賞)、この作品を映画たらしめている。耳の不自由な秘書、不動産販売代理店の何でも屋の小間使い…。つづいて彼女は職業安定所で、まるでサンタクロースに婚約者が欲しいと頼むかのように、研修生の注文をつける。その彼は、油で汚れた髪の毛をして強烈な下町なまりのヴァンサン・カッセル(ポール役)。彼の存在もまたこの作品を映画たらしめている。欲求不満の女性従業員と粗野な男性研修生の物語。

この映画にはさらにまた別の見どころがある。犯罪映画であり、闇取引、悪人たちの溜り場、隠し金の話であること。脚本はやや錯綜しているが、監督のジャック・オディアールは彼の持ち味を失わないようにしている。性格のわかりにくい奇妙な女の肖像と、そのまったき変化である。彼女が自分をいじめた人々と同じ支配の本能にさいなまれながら、同じ残虐性を持つようになることを、観客は徐々に理解する。この点で、映画『リード・マイ・リップス』はいっぷう変わったフィルム・ノワールとなっている。

第140回 フランス・アラカルト「17・18世紀のフランス・オペラ紹介」

✤日時:2018年7月21日(土)15:00~17:00  
✤会費:会員500円、一般1000円 
✤会場:奈良市西部公民館 5階視聴覚室(スリッパを持参してください)
✤問い合わせと申込先: Nasai206@gmail.com tel : 090-8538-2300(浅井)

✤講師:内藤義博(ないとう よしひろ)さん
(講師紹介)関西大学非常勤講師。主な研究分野は、18世紀フランス文学、音楽美学。
主要著書『ルソーの音楽思想』(駿河台出版社、2002年)、『ルソーとフランス・オペラ』
(ブイツーソリューション、2013年)、『フランス・オペラの美学』(水声社、2017年)。
奈良日仏協会元会員、Mon Nara 編集責任者・事務局次長等を歴任。

✤講師からのメッセージ:ワグナー、モーツァルト、ヴェルディといった、オペラファン
によく知られた作曲家たちの作品とはひと味違った17・18世紀のフランス・オペラを、
リュリやラモーを中心にして、紹介します。